鉦鼓です。この楽器も打ち物です。正直地味なイメージがありますけど、鉦鼓がきちんと決まると雅楽も締まるんだそうです。
寸法:(打面)直径約15cm
「鉦鼓」には鼓の字が使われていますが、「つづみ」類の楽器じゃありません。雅楽で唯一の金属製の楽器です。芝居や囃子で使われる摺鉦(すりがね)を、丸い木枠にぶら下げたような構造をしています。
「鉦鼓」は「太鼓」と同じように、本来は管絃で用いられ、舞楽では「大鉦鼓(おうしょうこ)」を用いるみたいですけど、今は鉦鼓が代用されるケースが多いみたいです。
演奏は、棒の先端に丸い水牛の角がついた桴(ばち)を両手に持って打ち、片方だけで打つ奏法(チン)と両方を続けて打つ奏法(チチン)の2つの奏法があります。
知り合いの人が言うには、この両方を続けて打つ奏法(チチン)がきれいに決まると雅な感じがするんだとか。この微妙な感じがとても難しいらしいです。