今日、日本で言う雅楽は、古来より日本人が培ってきた音楽と、1400年前頃より順次日本に伝えられたアジア大陸各地の音楽とが融合し、平安時代に整えられたものをいうようです。
宮廷の祭祀や貴族のたしなみに、また、寺院や神社の宗教儀礼に取り入れられ、連綿と受け継がれてきた。明治維新以降は、広く民間でも習得できるようになり、今日では、単に儀礼音楽としてだけでなく、伝統芸能としても脚光を浴びているのが、現在の雅楽のようです。
雅楽は演奏形式から見ると、「管絃」「謡物」「舞楽」の三つに大きく分けることが出来る。
「管絃」とは、いわゆる器楽合奏のこと。楽器の構成は、笙、篳篥、龍笛の3種類の管楽器と、琵琶、箏の2種類の絃楽器、それに羯鼓、太鼓、鉦鼓の3種類の打楽器からなる。通常は管楽器各3人、絃楽器各2人、打楽器各1名の総勢16人で演奏される。
「舞楽」とは、雅楽の楽器による伴奏で舞を舞うもので、「左方」の舞と「右方」の舞に分けられる。左方の舞は、おもにインド、中国、ベトナムなどから伝わったもので、これを伴奏する音楽「唐楽」と呼ぶ。演奏は通常、上記の3つの管楽器と3つの打楽器で行われるが、稀に2つの絃楽器も使用される。舞人はおもに赤色系統の装束を着け、舞台への入退場は、客席から見て左側から行う。
右方の舞は、おもに朝鮮半島、渤海沿岸などの中国大陸北東方面から伝わったもので、これを伴奏する音楽を「高麗楽」と呼びます。
高麗笛と篳篥の2つの管楽器、それに太鼓、鉦鼓、三ノ鼓の3つの打楽器で演奏される。舞人はおもに緑色系統の装束を着け、舞台への入退場は客席から見て右側から行う。
「謡物」とは、声楽曲のことで、古くから日本に伝わる「神楽」をはじめ、平安期に各地の風俗歌をもとに作られた「催馬楽」、漢詩に節を付けて唄う「朗詠」などがある。
伴奏にはそれぞれの分野に応じた楽器が使用される。
雅楽は東南アジア方面からも結構な数の楽曲が入ってきてるみたいなんですけど、ベトナムで止まってるようにも思います。
カンボジア、タイ、ラオス辺りから入ってきた楽曲というものがあるという話しは聞かない無いんですかね。