三菅目の鳳笙です。寸法:約長さ50cm 約直径7cm
周囲が3~4cm程度の竹管17本を、頭(かしら)と呼ばれる檜や桜で作った椀型に水牛の角で作った蓋をしたものに、差し込むようになっています。
それぞれの竹管の先端(頭に隠れる部分)には、響銅(さはり)で作った簧(した:リード)ついており、これが振動して音が鳴ります。
このように発音原理はハーモニカと酷似している言えます。しかし、17本の竹管のうち、簧(リード)がついているのは15管だけで、2本は音が鳴りません。
昔はこの2本にも簧(リード)がついていたらしいんですが、使わないので、簧(リード)をとったって聞いたことがあります。
「笙」の形は、鳳凰を模した姿をしており、その音は「天から差し込む光」を表している。とか言う人もあります。「笙」のことを美称で「鳳笙(ほうしょう)」と呼ぶのもこういった理由からなんだそうです。
「笙」は主に管絃と左方舞楽で用いられ、「合竹(あいたけ)」と呼ばれる和音(コード)を奏して、ハーモニーの部分を受け持っています。また、催馬楽や朗詠では「一竹(いっちく:一本吹き)」と呼ばれるメロディーを奏でることもあります。
「笙」は演奏前・演奏後に楽器を焙って温めなければなりません。これは内部に水滴がついて調律が狂ったり、簧(リード)が振動しなくなったりするのを防ぐためなんだそうです。
ちなみに私は指が人よりも太いらしく、笙に入るには入るんですけど、扱いづらいのであきらめました。
知り合いの人曰く、平安時代なんかの昔に、音楽をする人というのは、細い人が多かったんだろう。みたいなことを言ってました。ごつい人が音楽をする習慣ってあんまりなかったんでしょうか??
それと以前あるオークションサイトで雅楽の楽器を見ていると、山田仙太郎作「鳳笙」150万円って出てました…
そんなにするもんなんでしょうか?山田仙太郎さんって確かに超有名人ですけど、それでも安いぐらいなんですかね?しかもオークションで現物を見もせずに購入するってかなり勇気のいることかと。私のようなものではできないことです。